2010年2月10日 (水)

ユングフラウ賞~早咲きの桜を探せ

●浦和11R ユングフラウ賞

 南関東の桜花賞トライアルで、長いこと準重賞だったのが去年から格上げされて重賞になった。1着賞金は1200万円。南関東にかぎったことではないが、牝馬クラシック路線は実力と賞金のギャップが大きいカテゴリーだ。第1回の去年は道営から移籍したモエレエターナルが掻っ攫っていって、そのあと桜花賞、羽田盃、東京プリンセス賞で2、3、2着と稼ぎまくった。ちなみに、南関東生え抜きのエロージュは2着だった。

 だからというわけではないが、JRAから移籍初戦になるクレタパラドックスを本命視する。9月の芝の新馬に使って2番人気(4着)だった馬で、調教でも動く。勝ち上がりは3戦目の東京ダート1400で、ダートでは底を見せていない。気性面に難しさがあるようだが、スピード的にはこれが上のように思える。あとはパドックで確認したい。

◎ 6.クレタパラドックス
○ 4.キョウエイトリガー
▲ 10.トーセンウィッチ
注 8.ブレイクスルー
△ 7.バックアタック
△ 3.モエレスターレット

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2010年2月 3日 (水)

金盃回顧

 単勝110円、断然人気のセレンが負けた。一歩先に抜け出していたマズルブラストを捕まえ損ねて2着に敗れた。ファンの大部分は、強いセレンが勝つのを見てすっきりしたかったはずだが、願いは叶わずに、レース後はなんとも言えない空気が競馬場を包んだ。ディープインパクトがハーツクライに敗れた有馬記念を思い出した。

 3番人気・上がり馬のロイヤルマコトクンがハナに立ってレースは始まった。大方の予想通りの展開だったが、2コーナーから向こう正面に差しかかるところで、折合を欠いたシャレーストーンが先頭に並ぶところまで一気に進出、にわかに波乱含みの様相を呈する。主戦の酒井騎手がライジングウェーブに騎乗したため、菅原勲騎手に乗り替わった影響があったのかもしれない。

 二頭が雁行の形になってペースが上がり、5F目からの通過ラップが、12.5-12.0-12.3。いっさい息が入らない。二頭の離し逃げから距離を置いた3番手にロイヤルボスとクレイアートビュンが付けて、その後ろに戸崎騎手のマズルブラスト。セレンとライジングウェーブはそれをマークする位置に落ち着いた。

 マズルブラストを管理する川島正行調教師から戸崎騎手への指示は「セレンより先に動け」だったらしい。指示通り、マズルブラストは動いた。残り4Fの標識を待たずに先頭の二頭を追いかけて行く。タップダンスシチーを彷彿とさせるような早仕掛けギリギリのロングスパートで、肉を切らせて骨を切る作戦だ。それをマークするクレイアートビュンとセレンも動かざるを得ない。

 直線を向いても、依然ロイヤルマコトクンとシャレーストーンが横並びで競り合いを続けている。それに襲いかかるマズルブラスト。クレイアートビュンは外の進路をマズルに塞がれ、脚が鈍った先行二騎のために前も詰まって、一瞬行き場を失った。やむを得ず外に持ち出し、態勢を立て直す隙を突いて、マズルブラストがマークを振り切り、一気に先頭に立った。

 ラスト1F、マズルブラストの勢いが衰えたところに、外からクレイアートビュン、さらにようやくセレンが迫る。しかし、今日のセレンは早めに動いた影響もあって、追い込む脚に勢いがない。ジリジリとしか差が詰まらず、外回りの長い直線もさすがに売り切れた。1/2馬身の差を残して、セレンを抑えたマズルブラストが今年の金盃を獲得した。

 マズルブラストはホワイトマズル産駒のスタミナ自慢だが、不器用なところがあって勝ち味に遅かった。しかし、今季は精神的に一皮剥けたようで、折合に心境を示して自在性を身に着けた。それでも、大井の2000はコース形態的に上がり勝負になりやすい傾向があるのが不安材料だったが、前の二頭が引っ張ってペースを上げてくれたのは願ってもなかった。そしてその縦長の隊列を利用して消耗戦に持ち込んだのは、さすが戸崎騎手としか言い様がない。最後の1Fは13.3秒、脚が上がるギリギリのところまで持続力を引き出したのは見事だった。

 セレンはずっと1600から1800を使われていて、2000の実績は前走の東京大賞典4着だけ。厳密に言えば距離に不安がないこともなかった。それでも上がり勝負になればなんとかなるはずだったが、予想外の消耗戦になったことで自身の限界が顕わになってしまった。先行有利の馬場だったことは差し引いたとしても、今回は力負けと考えるべきだろう。東京大賞典の4着は夢を持たせてくれるのに充分なインパクトがあったが、真の一流馬になるためには、まだ足元を固める必要がある。

 クレイアートビュンは速い脚がないけど渋太い馬で、上がり勝負になりやすい大井の外回りは得意ではなかったが、それは距離の問題ではなかったことが今回の3着ではっきりした。直線で詰まる場面がなかったら、2着はこの馬だった可能性が高い。詰めが甘いので馬券的には扱いづらい馬だが、「ほんとうは強いんだ」ということを覚えておくとあとで良いことがあるかも。

 ロイヤルマコトクンはこの距離だとスローに落とすしかないが、そうすると持ち味のスピードを活かすことができないから、つまらない馬になってしまう。シャレーストーンはあれだけ掛かりながら4着だから、たいしたものだと思う。馬体の充実は確認することができたので、気性の成長が待たれるところだ。

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2010年2月 2日 (火)

金盃~セレン出陣

●大井11R 第54回 金盃(SII)

 セレンは3歳時はクラシックとは縁遠い平凡な競走馬だった。快進撃が始まったのは昨年の正月。下級条件馬から出発して1年間で13戦、年の暮れには地方競馬最高峰のレース・東京大賞典で小差の4着するまでに出世した。敗れたレースも前の馬を捕らえ損ねたというケースばかりで、力負けを感じさせたのは東京大賞典だけだった。

 どちらかと言えば小柄な部類に入る馬体で、また追い込み脚質で…、ということで「地方競馬のディープインパクト」的な言われ方をすることがしばしばあるが、むしろ僕としては、タマモクロスを思い出す。一介の条件馬がある日突然目覚めて、一気に頂点まで上り詰めてしまうことがあるのがサラブレッドの魅力だ。

 現状のセレンは、あきらかに南関東のトップの一頭であり、この馬と比較して優劣を語れるのはフリオーソだけかもしれない。「勝って当たり前」みたいな言い方は他の馬に失礼だと思うが、明日の大井競馬場には「セレンの勝ちっぷりを見るために」多くのファンが足を運ぶに違いない。

 セレンの弱点を挙げれば、ダートの強豪としては珍しく「差し・追い込み」脚質であること。武器である切れ味を引き出すためにはレース序盤をゆっくり進める必要があり、前に行く馬にいくらかアドバンテージを与えることになる。明日もおそらく馬場は軽くて先行有利だろうし、今年の金盃には骨っぽい先行馬がいて、付け入る隙はなきにしもあらずだと思う。「勝ちっぷりが見もの」みたいな物言いは、僕としては控えることにする。

 連勝中のロイヤルマコトクンが速いペースで引っ張ることになると思うが、それを目標に競馬ができるマズルブラストに注目したい。古豪と言えるキャリアの持ち主だが、ここに来て馬が精神的に大人になったらしい。それに伴ってフィジカル面も充実している。8歳にして本格化とは晩熟も良いところだが、カンパニーみたいな例もあるから、過去の成績から軽視すると痛い目に遭うかもしれない。もっとも、過去の成績自体が重賞3勝の実力馬であり、S2のハードルはすでに越えたことがあってこの馬にとって壁ではない。セレン云々はべつにして、実力を出し切りさえすれば普通に良いところにいるだろう。

◎ 3.セレン
○ 10.マズルブラスト
▲ 1.ロイヤルマコトクン
注 6.ライジングウェーブ
△ 5.クレイアートビュン
△ 7.シャレーストーン

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2010年1月27日 (水)

川崎記念回顧

 2番のヴァーミリアンと3番のフリオーソ。ゲートが開くとまず二頭が積極的に飛び出して、けっきょく最後まで併走のままレースを支配した。

 武豊騎手はヴァーミリアンを押し気味にゲートを出て、「ハナを切るのか?」と思わせたが、1周目3コーナーの入りで手綱を引いてスピードダウン。外から追いかけてきたフリオーソの勢いが止まらず、そのままハナに立つ格好になった。1周目スタンド前でヴァーミリアンはあらためてフリオーソの直後につけてマークしながら圧をかける。このあたり、武豊騎手の駆け引きがじつに巧かった。

 ヴァーミリアンの直後にゴールデンチケットが付け、その内にテスタマッタ。折り合いに不安があるテスタマッタは前に壁を作って、理想的な形で競馬を進めた。上位人気4頭が早くも馬群の前方を固めた。マイネルアワグラスやボンネビルレコードは後方に控えて一発を狙うしかない。

 レースが動いたのは、二周目3コーナー。動かしたのはフリオーソだ。「ここから押し切る」。意志を示したデムーロ騎手が激しく手を動かし、ラストスパートに入った。直後の外にいたヴァーミリアンは難なくこれに対応、内を回ったテスタマッタも余力充分に4コーナーをクリアー。これらと対照的な手応えだったのがゴールデンチケットで、ルメール騎手の鞭が入るが勢いの差は歴然、ついていくのに必死だ。その外からマイネルアワグラス、内を追いかけるボンネビルレコードという4コーナーの大勢。

 逃げるフリオーソ、それを追うヴァーミリアン。直線に入ったところで二頭が完全に後続を振り切った。この二頭はスタート直後に脚を使っていて、さらにレース終盤でも他馬より動きが良いのだから、両馬の実力が完全にずば抜けていたということになる。

 直線は二頭の世界だ。デムーロ騎手がまず内鞭、それに呼応するように武豊騎手が外鞭を入れる。馬体が合った。一気に並びかける。追われる側にとってきわめてつらい形勢だが、フリオーソは食い下がった。ここであっさり交わされなかったところが、フリオーソの力だ。たっぷり100メートルは併走したが、しかしヴァーミリアンの追撃を押し止めることはできなかった。クビ差抜け出して勝負あった。相撲に例えるなら、がっぷり四つからの寄り切り。ヴァーミリアンの横綱相撲だった。

 3着はテスタマッタ。直線入口ではスピードの乗りが悪く、前の二頭にすっと置かれたが、ゴール寸前で両馬の脚が鈍ってからは詰め寄る脚を見せている。この中間、必ずしも順調ではなかったなかで横綱二頭と小差の競馬ができたのだから価値が大きい。

 ゴールデンチケットは4着に遅れた。この距離はやや長い可能性もあるが、上位3頭とは現状で力量の差が小さくないように感じた。マイネルアワグラスはこれにタイム差なしの5着まで詰め寄ったが、トップクラスにはいるとスピードの質で劣ってしまうような印象がある。ボンネビルレコードには良かったころの鋭さがなく、内をついて回っただけで6着に終わった。

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ヴァーミリアンとフリオーソ

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 ヴァーミリアンが最初に勝ったG1は2007年の川崎記念だった。それから3年かけて、ヴァーミリアンが積み重ねたG1の数は日本記録の「8」に到達して、これから先は前人未踏の世界になる。

 3年ぶりの川崎競馬場で、ヴァーミリアンは二回目の川崎記念を制して、9つめのG1タイトルを獲得した。来月のフェブラリーSは回避の予定で、ここが勝負という仕上げだった。これほどの名馬が川崎記念に照準を合わせて来たら、他馬はお手上げだ。川崎記念の歴史にふたたびヴァーミリアンの名が刻まれた。

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 船橋のエース、フリオーソ。2着は不本意だろうが、真っ向勝負の積極策からレコード決着にクビ差の惜敗で、心に残る競馬をしてくれた。今日は体付きも良く覇気もあって、健在を確認できたのは何よりだ。今年のJBCではホスト役を務める。

 なお、レース内容については別エントリーでのちほどアップする予定です。

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2010年1月26日 (火)

川崎記念

 ダートの長い距離は、まぎれがないかぎり強い馬が勝つので、結果として同じ馬が勝ち続けることになる。JBCをアドマイヤドンが勝ち続けたのもそうだし、去年の秋冬にカネヒキリが勝ち続けたのもそうだ。

 同じようなメンバーによる同じようなレースが続いて、マンネリでつまらない。そう言われればそうかもしれないが、でもマンネリもけっして悪くないものですよ。と、男はつらいよのファンだった僕としては弁護したい。

 川崎記念はコーナー6つ競馬で、東京大賞典が距離短縮されてからは、これ以上長い距離のダートG1はない。今年も強い馬が勝つだろう。

 ヴァーミリアン対フリオーソ。この二頭はこの路線でさんざん勝ち負けを繰り返していて、言うまでもなく強い馬だ。ヴァーミリアンは忙しいレースでは動き負けして着順を崩すことが多くなったが、けっして衰えたわけではないし、むしろ若いころよりも体調は安定している。フリオーソは前走が4ヶ月の休み明けで、見た目は綺麗に仕上がっていたが息はできていたはずがなく、2000のG1で0.9秒差の競馬ができれば上等だ。中間の調教過程を見ても今回は万全の勝負態勢だと思う。

 テスタマッタは喉の手術は簡単なものらしいが、ラヴェリータの回避で繰り上がっての出走だから、万全の態勢までは期待しにくい。ゴールデンチケットともども、古馬相手のG1を勝ち負けするまでには越えるべきハードルがいくつか残されているように思う。川崎記念らしいスタミナ勝負を想定するならば、軽く扱えないのがマイネルアワグラス。穴の筆頭としてこの馬に目を配りたい。

◎ 2.ヴァーミリアン
○ 3.フリオーソ
▲ 6.マイネルアワグラス
注 7.ゴールデンチケット
△ 5.テスタマッタ
△ 11.ボンネビルレコード

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2010年1月20日 (水)

TCK女王盃

 ユキチャンは川崎の水が合うのだろうか。前走は張りもあって腰もしっかりして、いままでになく良い馬体で出て来た。白くて可愛いことでアイドル的な人気を博したが、馬っぷりも素晴らしかったので、パドック派の人々も「もっと走って良いのになあ」ともどかしい思いを抱いていた。ようやく器に中身が追いついてきたところなのだろう。

 南関東古馬牝馬三冠は、間隔が詰まっているし最初の二つは距離も一緒なので、二冠馬が出やすい傾向がある。去年のユキチャンはヤマトマリオンの引き立て役に終わったが、一年経って今年はユキチャンにチャンスが回ってきた。

 相手はコスモプリズム。ユキチャンは厳しいペースを作ることが多いので、差し脚質のこの馬にとってレースがしやすくなるだろう。外回りの1800に替わるのも好材料。

◎ 11.ユキチャン
○ 7.コスモプリズム
▲ 9.ツクシヒメ
注 3.チャームナデシコ
△ 1.ヤマトマリオン
△ 6.テイエムヨカドー

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2010年1月17日 (日)

グリーンチャンネル新番組『日高定期便』

 冒頭で古谷剛彦氏が「一年間よろしくお願いします」と言っていた。おお、1年ですか。腰を据えてやるんですね。ちなみに今日は村本浩平氏の出番はなし。交代で出るのだろう。

 初回の特集は、昨年のリーディングを獲得したマンハッタンカフェ。社台スタリオンの徳武氏やハピネモの根本氏、山口ステーブルの山口氏など、種牡馬や産駒の関係者がじっくり語る、語る。最後に古谷特派員がまとめの一言、という番組の流れ。

 馬好きにとっては興味深い内容だったけど、たんに馬券好きの人にとっては、ひょっとして退屈だったのじゃないかな? グリーンチャンネルの日曜5時って良い時間だと思うけど、大丈夫なの? と要らない心配をしてしまうほど実直な番組だった。

 いろんな牧場で話を聞きながら、各所でいちいち期待の2歳馬の紹介があった。これはもちろん、POGファンに媚びた作りだろう。あざといぞ! もっとやれ! 馬体と歩様をじっくり映してくれるし、最高だ。そっちの意味でも、見逃せない番組だと思う、そっち方面のファンの人には。ちなみに、番組表を見るかぎりでは同じ内容を2週間リピートするようなので、今日見逃した人もとくに焦る必要はない。

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2010年1月14日 (木)

備忘のための船橋記念回顧(俺用)

 スリーセブンスピンが速かった。内のサミンバリオスと併走の形でレースを引っ張ったが、終始手応えに余裕があった。直線入口では内サミンバリオスと外プライドキムを振り切って早々と抜け出した。ゴール前でスピードが鈍ってフジノウェーブに詰め寄られたが、フジノもそこまで脚を使っていたから、逆転するだけの勢いがない。着差は3/4だがゴール板を過ぎても両馬の体勢は変わらないまま。完勝と言える。

 スリーセブンスピンの体つきは中央当時とそれほど変わっていない。もちろんよく鍛えられてはいるが、「ダート短距離」という括りでは筋肉量が多い方ではなく、トモ幅もせいぜい並程度。「ダッシュ力抜群」みたいなタイプではなく、トータルスピードが優れている、というイメージ。レースのどこかでズバリと脚を使うわけではないので、勝ち味の遅さはどうしてもつきまとうことと思う。ちなみにパドックでは捌きに少々硬さがあるが、レースに行くとそうでもない。

 フジノウェーブはスタートしてからスピードに乗るまでに時間が掛かったが、外枠だったので包まれることがなかったのは幸いだった。ただ、3~4コーナーでは一番外を回ったから距離のロスも少なくなかった。優秀なダッシュ力を持つ馬でなければ、この距離の外枠はやはり厳しい。3コーナーで先行集団の直後に取り付いて、一瞬「これなら」と思われたが、すぐさまスリーセブンスピンにスパートを決められて万事が窮した。

 さすがにこの路線の日本一を極めた馬だけあって、パドックではモノの確かさで他を圧倒していた。寒いなか平日の船橋競馬場まで行って「良いものを見た」という感じだ。「モノ=着順」ではないのは重々承知だが、「良いものは良いんだ」と納得させられてしまう。パドックの弱みかもしれない。状態としてはべつにここがピークというわけではないが、変わらず順調といった印象。

 ケイアイスパイダーはトモの張りが上々で歩様に勢いがあり、叩き二戦目で文句なしの仕上がりだった。前の争いに加わらず、5番手に控えて自分のペースでレースを進めて、最後まで渋太く伸びていた。力を出し切っての3着は健闘と言える。ただし前の2頭には水を明けられた。

 プライドキムは二の脚で3番手につけたが、早めに川島騎手の手が動いてレース運びに余裕がなかった。直線入口では内外から挟まれる格好になり、怯んで失速。脱落したかに見えたが、ゴール前では猛然と盛り返してきわどい3着争いに加わったのだから、やはり力がある。休み明けで20キロ増えていたが、体つきはそれほど太くは見えなかった。仕上がりはまあまあといったところ。最近のこの馬はいつもこれくらいの体だが、能力が高いので相手関係に恵まれれば着は拾える。

 ディアヤマトは短距離を走れるような体つきではなく、5着に追い上げるのが精一杯。穴に期待したサミンバリオスは、良化の余地は窺えたが実力上位馬が隙なく仕上がっていたので厳しかった。ハナには行けたが、スリーセブンスピンにぴったりマークされて息つく暇もなく、最後は失速して7着に沈んだ。

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2010年1月13日 (水)

船橋記念

高橋三郎厩舎の二頭出し。JRAの堀井厩舎から転厩二戦目のスリーセブンスピンはガツガツしたスピード馬で、中央の準オープンでも上位のダッシュ力を持っていた。おそらく距離は短ければ短い方が良いタイプで、今回の条件(船橋1000m)は合っていそう。筋力自慢だから冬場も得意にしている。軸はこれで良いだろう。

負かすとしたら二頭出しのもう一方フジノウェーブ。距離はベストではないが交流で揉まれてきたスピードは一枚上で、前走は中山の重賞でも0.8秒差の競馬ができていた。状態に翳りはないし、伸びがあって柔らかい馬で、伊達にJBCを勝っていない。左回りに疑問符が付くが、外枠なので自分のリズムで行けば、最後は力で間に合いそう。

穴は地元のサミンバリオス。二回叩かれた大型馬で、軽い馬場の助けを借りて前残りがあるかもしれない。いかにも船橋1000的な馬だと思う。

◎ 7.スリーセブンスピン
○ 13.フジノウェーブ
▲ 3.サミンバリオス
注 12.プライドキム
△ 6.ケイアイスパイダー
△ 4.ストロングライデン

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