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2013年8月31日 (土)

札幌2歳S

●札幌2歳S

 函館で行われる札幌2歳S。今年は本州組の参戦が多くて、北海道シリーズ自体は短縮されたにもかかわらず、新馬戦の勝ち馬だけでフルゲートが埋まってしまい、未勝利戦勝ち馬は抽選にもならなかった。

 このレースには「北海道組有利」という鉄則があって、前走で本州のレースを使われていた馬は、ロジユニヴァース以外一頭も勝っていない。今年の強力本州勢がこの鉄則を打ち破れるかがひとつの見どころになる。

 私の見解としては、いまの函館芝では「コース適性」という中途半端なものを超えたレースが行われているので、コース経験の有無よりも、馬そのものに力があるかないかに着目すべきだと思う。ただし、斤量補正によるスピードのかさ上げは利きにくい馬場なので、「牝馬苦戦」という傾向は例年通りなのではないか、とも思う。

◎ 8.オールステイ
○ 10.マイネルフロスト
▲ 6.マイネグレヴィル
☆ 4.ハイアーレート
△ 1.レッドリヴェール
△ 2.ピオネロ
△ 3.バウンスシャッセ

 印は月曜に出したものから、未勝利勝ちのサンダラスを抜いてハイアーレートと入れ替えた。オールステイは今週の調教が良かったのでそこそこ人気になりそうだが、要は「逃げられるか逃げられないか」。大きくて柔らかい走りをするので、スタンド前の直線発走で、躓いたりする危険性も考慮には入れている。ハイアーレートは前走こそ出負けしたが、もともとゲートに問題があるわけではないので、吉田豊騎手ならハナを狙ってくる可能性は充分だと思う。

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2013年8月30日 (金)

新潟天才試験

 過去の新潟2歳Sには「前走新潟組優位」という傾向があったが、今年のメンバーを見ていたらそうは思えなかった。「このレベルの素質馬が使ってきたら、新潟経験の優位性なんて消し飛ぶんじゃないか」と思えたので、素材優先で印を打った。そうしたら今年は新潟組優位の傾向は吹き飛んで、中京-東京-中京という決着になった。状況を見て傾向の変化に追いつくことができて、「現場派」としては胸を撫で下ろす結果だった。

 これについては、今年から競馬王の仕事で「勝ち上がり2歳馬全頭評価」をやらせてもらっている効果が大だった。10点満点の評価だが、このレースに出ていた8点はイスラボニータ、7点はハープスターで、あとは全頭7点未満。この二頭の馬連1640円は買わざるを得ない。といっても「俺すごいでしょ?」が言いたいわけではなく、おそらく誰がやっても似たような評点になるでしょう、こんなもの。ただし、突出馬の偏差をよりただしく実感するためには、全馬について同じスタンスからジャッジする必要がある。それだけのことだ。

 威張れるのはここまで。ハープスターの7点は大間違いだった。イスラボニータやマイネルフロストに8点を打ってハープスターに7点しか打てなかったことは、「勝ちっぷり優先主義」に堕していると言われても返す言葉がない。「松田博資厩舎・早期デビュー・ディープインパクト産駒」ということで、去年ラウンドワールドに期待しながら結果がもうひとつだったことが自分の中で尾を引いてしまった。誰に謝るわけではないが、反省する。

 反省したところでハープスター。外を回って殿からの直線一気で3馬身圧勝。しかも最後は物見をしているし。ゴール板がなかったらどこまでも伸び続けたんじゃないか? この馬自身、けっしてスピードが前面に出ているタイプではないのに(むしろ逆)、スピード寄りの舞台でスピード馬を蹴散らしてしまったところに凄みがある。エンジンの掛かりは速い方ではなかったが、一度トップスピードに乗れば性能が違う。新潟の長い直線を味方に、いつまでも気持ち良さそうに走っていた。

 ディープインパクト産駒は走らせてみないとわからない、とよく言われる。ディープインパクト産駒最大の武器は、走りが上手で、速い脚をずっと続けられるところだと思う。そういう意味では、ディープインパクトに関しては天才が遺伝する。少なくとも遺伝する可能性が高い、と思う。

 ただその才能については「(レースのスピードで)走らせてみないとわからない」という部分が大きい。馬体と調教だけで見極められる人も中にはいるのかもしれないが、まだ大勢ではないはず。今夏の新潟外回りには長い直線を求めて、ディープインパクト産駒の2歳馬が14頭も出走した。そのなかで勝ち上がったのはハープスターを含めて3頭だけ。「天才的な走り」を見せたのは、サトノアラジンを含めて2頭だったと思う。それ以外の大多数の馬は「新潟天才試験」に落ちてしまったわけだが、しかし14頭のうち天才が2頭もいれば、充分じゃないか。

 今夏の新潟からはクラシックへ向けて二頭。サトノアラジンとハープスターが旅立った。

※ブログ上での2歳勝ち上がり馬企画、「やるやる詐欺」になっているが、来週の木曜まではどうしても身体が空きません。夏開催が終わったのを機にリブートする予定です。謝らないが、反省します。

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2013年8月25日 (日)

新潟2歳S

■新潟11R 新潟2歳S

 過去歴を振り返ると「新潟経験が重要」という傾向が出ているが、ここでは素材評価を優先した。競馬王で出している勝ち馬評価ではイスラボニータ、ハーブスター、ダウトレスの順番だが、これはあくまでクラシック戦線をトータルで展望したときの評価。ハーブスターは前向きさが足りない現状なので、新潟のスピード戦では一枚下げるのが順当。

◎ 3.イスラボニータ
○ 4.ダウトレス
▲ 17.ハープスター
注 6.マイネグラティア
△ 1.アラマサクロフネ
△ 2.モズハツコイ
△ 10.マキャヴィティ

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キーンランドC

■函館11R キーンランドC

 函館の芝は、基本的にはあくまで隊列優先。前に行った馬が優位だが、先行争いが厳しくなって前が苦しくなると、後ろで脚を矯めていた馬がすっ飛んでくる。要するにダート戦を買うときと同じ呼吸で、とくに難しく考える必要はない。

 函館SS組+UHB賞というメンバー構成。このメンバーでは先行馬の格としてはフォーエバーマークが抜けている。抑えが利く馬ばかりで、隊列を乱す要素は少ない。「並びがそのまま」という決着を第一候補と考える。

◎ 1.フォーエバーマーク
○ 6.ファインチョイス
▲ 11.ストレイトガール
注 15.パドトロワ
△ 4.レジェトウショウ
△ 9.アドマイヤセプター
△ 3.シュプリームギフト

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2013年8月24日 (土)

エルムS展望

■函館11R エルムS

 賞金別定ではなくグレード別定のG3戦で、実績馬に有利なレース。秋のG1戦線をめざすスターホースが始動戦に選ぶこともあり「砂の札幌記念」みたいなイメージがあります。一方では、大沼S→マリーンSと続く北海道ダートOPシリーズの最終戦という位置づけもあります。実績馬からはいるか、北海道組からはいるか。両者の比較が鍵を握ります。

 例年ならば。

 例年は札幌のレースですが、今年は函館開催なんですよね。じつは、前段は某所に書いた月曜予想の原稿を元にしたものです。その後に出た他の方の予想を見ていると、「函館のレースだ」ということについて深く吟味せずに印を出しているケースが多く見られました。まあ土曜重賞だしね、皆さんそこまで頑張らないのかもしれません。しかし、そうならば逆にチャンスじゃないか。

◎ 2.ブライトライン
○ 6.エーシンモアオバー
▲ 11.ツクバコガネオー
注 1.サイレントメロディ
☆ 3.セイリオス
△ 4.クリールパッション
△ 5.ダノンゴールド

 ブライトラインは小脚のフジキセキ産駒で高速小回り適性抜群。函館でこの馬を負かすのは骨が折れるでしょう。控えすぎて前が詰まりでもしないかぎり安心して見ていられます。

 ド人気のブライトラインからどこに流すか。小回りの函館ダートでは外を回す余地は何頭分もありません。中途半端な先行馬は外を回ることになるので狙いを下げて、逃げる可能性が高い馬を探します。当然、格上の逃げ馬・エーシンモアオバーが相手の狙い。あとはブライトラインを負かしに行かないツクバコガネオー。イン差し狙うクリールパッション、サイレントメロディ、セイリオス。

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2013年8月20日 (火)

札幌記念回顧

 札幌記念の勝ちタイムは2分6秒5。国内の重賞では滅多にお目にかかれない時計で、たとえばフランケルが昨秋のインターナショナルSを勝ったタイムが2分6秒59(馬場状態はGood to Firm)。ただしこのレースは距離が10F88ヤードで2000より長い(約2092m)。

 負けた馬に乗っていた騎手たちが一様に「こんな馬場では」というコメントを出しているが、JRAの芝競馬が普段狭い範囲に管理された馬場状態で行われているだけで、今回のような決着も競馬の一部分だ。最後は全馬が歩いていたが、歩くことを怖れずにどんどん攻めていった武豊騎手は、さすがに日本の騎手の中では経験の質量がずば抜けている。

 それはたとえば、海外遠征に行って帰ってきた馬が、たとえ惨敗直後でも国内の競馬では格の違いを見せるように好走するのと似ている。先週のクラスターカップで5番人気の低評価に反発して2着したタイセイレジェンドを見て感じたことだが、われわれはほんとうに「井の中の蛙」だと思う。大海の広さを知っている一部の人間だけが積極的に海外に打って出て行って、多くは報われずに帰ってきて笑いものになる。笑われるべきなのは、井の中から出ようとしない蛙たちの方なのに。

 皐月賞馬・ロゴタイプは好位追走から、武豊=トウケイヘイローの仕掛けに追随したが振り切られて失速、5着に敗れた。父系はたしかにサドラーズウェルズだが、吉田照哉氏が「この馬はサンデーサイレンスの再来だよ」というように母父が出たシャープな体形で、実際に高速馬場でのスピード決着で高いパフォーマンスを見せている。くわえて、3歳世代のクラシック路線のレベルには疑問を持っているので、今回の馬場では厳しい戦いになるものと予想していた。実際に、前走函館組が上位を独占した中、待機馬の中で掲示板に乗ったのはこの馬だけ。この5着は称賛すべき結果だと思う。極悪馬場での消耗戦を経験したことは、今後に向けて糧になる。

 トーセンジョーダンは蹄の大きい馬で、返し馬から走りにくそうにしていた。身体はできていたので次走は一変もあり得る。2着のアスカクリチャンと3着のアンコイルドは、鞍上ともども前走でトウケイヘイローと戦っているので、ライバルの強さは身にしみてわかっている。無理についていかずに自分のペースに徹したことで2・3着に浮上した。

 トウケイヘイローは2・3歳時は夏競馬を新潟で戦っていた。4戦2勝2着1回だから、高速の新潟もまったく悪くないのだが、今夏は北海道に腰を据えたのが大正解だった。使われながら凄みをまして、まさに本格化。函館は忘れられない土地になった。胴長の体形は母父ミルジョージの遺伝を確かに受けている。ミルジョージのスタミナに対する絶対の信頼は、90年代前半までに競馬をやっていた人間以外にはほとんど理解できないものだろう。これがひとつ、経験の量ということだ。

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2013年8月16日 (金)

お盆の交流三連戦を一気に回顧

■サマーチャンピオン

 サマーチャンピオンの翌日にクラスターカップがあるから、渋滞するダートOP短距離路線も、お盆は多少は混雑が分散する。サマーチャンピオンには、普通だったら交流重賞の賞金順になかなか入れないクラスのエーシンウェズン、ガンジスの出走が可能になって、結果も両馬のワンツーで終わった。

 3歳牝馬のサマリーズは、古馬の牡馬と混じるとさすがに非力さが目立った。1.27.0のタイムはいかにも遅い。古馬の短距離OPを引っ張るにはまだ力不足だったということ。このペースではエーシンウェズンが捲って動くのは当然のことだし、それを受けたガンジスも手応え充分だったが、前に入られたときに両後を落鉄、最後まで捕らえきれずに終わった。

 ダイショウジェットは一息入っていたのとトップハンデもあるが、基本的には前がバテないと出番は回らない馬で、5着止まり。コスモワッチミーは交流の壁に苦しみながらも力をつけていた。時計が掛かったのにも助けられて3着入線。

■クラスターカップ

 ラブミーチャンとタイセイレジェンド。ビッグネームの6歳2頭に、上がり馬ノーザンリバー、スノードラゴンの5歳2頭。この条件としては珍しく、4頭が0.1差でゴールインする接戦になった。タイム差はわずかだが、前で仕切ったのは6歳2頭だし、5歳の両馬とは斤量差もある。トップクラスの壁はまだまだ厚い、と思わせる結果だった。

 ラブミーチャンが一番ダッシュが良かったが、無理に行かずに3番手に控えてからの抜け出し。今季はこの形がすっかり板についた。心身ともに充実している。例年通りならこのあとは東京盃で、今年はおそらく1番人気になる。タイセイレジェンドは59キロを背負っていたぶんダッシュは鈍く、さらに内のドスライスにハナを譲る形。普通に考えれば厳しい状況だが、ラブミーチャンに交わされてからも簡単に止まらず、2着争いでは余裕があった。ドバイ遠征を経験した効果はあきらかだ。今後は状態面の上積みも期待できる。順調なら、オーバルスプリントを叩いて東京盃へ。ラブミーチャンとの再戦が楽しみだ。

 スノードラゴンは2頭を負かそうと早めに動いたが、4角で外に振られて最後甘くなった。ノーザンリバーは内の空いたスペースを突いて最後はよく伸びたが、あの乗り方では頭は遠かったと思う。セレスハントは二番が利かない馬で、勝った次戦の今走は5着。走って休んでの繰り返しをもう2年半くらい続けている。買うタイミングは今回ではなかった。

■ブリーダーズゴールドカップ

 中距離路線は番組が少ない分、短距離路線に輪をかけて「同じようなメンバー」になることが多い。シビルウォーは去年までこのレースを2連覇しているが、相手関係もレース展開もリプレーを流しているような二年間だった。今年はようやく若くて生きのいい挑戦者・ハタノヴァンクールが登場。勝ちパターンに入ったシビルウォーを2馬身半差で降した。一番重い58キロを背負っての完勝で、シビルウォーの時代に幕を引いた。先行力がなく器用さも足りないが、スタミナ比べには自信がある、という馬で、なるべくしてなった門別チャンピオンだ。ランフォルセは逃げられたのが幸いして3着。グランドシチーは前走で早めに動いて止まり、今走は脚を温存して届かずという迷走状態。この馬はやっぱり、中山がぴったりなんだよなあ。

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2013年8月13日 (火)

サマーチャンピオン予想

●佐賀9R サマーチャンピオン

 お盆の交流重賞三連戦は南から北へ。第一弾は、小回り佐賀を一回りの1400戦・サマーチャンピオン。今年は、去年まで3年連続出走していたスーニの名前がない。去年の2着馬ラブミーチャンも、より強い相手と高い賞金を求めて、今年は盛岡のクラスターCへ向かった。そんなこんながあって、今年のサマーチャンピオンはいつになくフレッシュな顔ぶれになった。

 JRAから交流重賞初挑戦が2頭。ガンジスとエーシンウェズンは、両頭ともOP特別勝ちにG3の2着という戦績。ハンデ差が1キロついたのは、ガンジスがエーシンウェズンにここ3走とも先着しているから。

 ガンジスは、左回りとはいえ中京・新潟で結果を出しているし、右回りも苦にしないから、右の小回りでも計算が立つ。エーシンウェズンはスタートが安定しないが、中山で2着があるから右の小回りは問題ない。JRAのレースより頭数が減るのは、差してくるこの馬には捌きやすくなるぶん好材料だし、くわえて1キロハンデをもらった。両馬に人気ほどの差はないと見る。

 サマリーズは交流の川崎で2戦2連対。前走のスパークリングレディCでは、砂の女王様メーデイアの後塵を拝したものの、交流G3勝ちのあるレッドクラウディアは突き放して2着した。レッドクラウディアは日曜のOP特別・阿蘇Sに紅一点で挑戦して0.4秒差5着だから、これを物差しにすればサマリーズが牡馬相手でまったく通用しないということは考えにくい。

 スパークリングレディCの回顧でも述べたが、ダートのOPクラスでは牝馬にとって牡馬の壁は分厚く、去年JRAでダートOPを勝った牝馬は、レッドクラウディアとトシキャンディの二頭だけだった。もう一頭。サマリーズは昨年暮れの交流G1全日本2歳優駿で、ジェネラルグランド以下を3馬身突き放す圧勝劇を演じていて、牝馬のダート混合G1勝ちはラブミーチャン以来の快挙だった。ラブミーチャンが3歳時に古馬挑戦した交流G3では2回とも3着だったが、いずれも勝ったのはすでに重賞勝ちがある馬だった。つまり今回のサマーチャンピオンよりは強いメンバーだった。

◎ 10.ガンジス
○ 12.サマリーズ
▲ 9.エーシンウェズン
△ 5.ダイショウジェット

 ダイショウジェットは背負い頭だし真夏の休み明けは難しい。一枚下に置いておく。フォーメーション風に予想序列を書くならばこうなる。

9・10・12-9・10・12-5・9・10・12

 いたって普通。あとはパドックで。

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レッドスパーダ、真夏の新潟で復活

 直線に入ったところで逃げていたナンシーシャインが故障を発生。予後不良となった。ナンシーシャインはいつも一生懸命に走る馬で、1年足らずの競走生活だったが、ほとんどすべてのレースで人気より上の着順でゴールした。楽々逃げ切るかと思われたリベルタドーレス(現在1000万下)を、ゴール寸前で大逆転した新馬戦は印象に深い。今後は、競り名簿にブラックタイプで記されるこの名を見るたびに、小柄な牝馬の頑張りを思い出すことにしよう。

 目前の逃げ馬が突然失速しても、レッドスパーダと北村宏司騎手は慌てない。後続とのリードは常にセーフティで、1馬身1/4差をつけてゴールイン。4歳時の東京新聞杯以来、3年半ぶりの重賞2勝目を挙げた。3~4歳時には、スプリングC、NHKマイルC、阪神Cで2着と、頂点に近い場所で競馬をしていた馬で、立ち直ってくればローカルG3では元値が違った。

 「復活」の二文字は関屋記念のキーワードで、ここはフォントを大きくしてもいいくらいだ(面倒臭いからやらない)。実績馬に有利な別定重量になっているので、重賞勝ち実績はこのレース好走の必須に近い条件だが、とりわけ7歳のサイドワインダー、7歳のカンファーベスト、6歳のカンパニー、6歳のレインボーペガサス。「オッサン競走馬がもう一花を咲かせるレース」と私の脳内データベースにはインプットされている。まあ別にオッサンでなくてもいいのだが。

 ジャスタウェイはまたもや出遅れが響き、追い込み届かず2着止まり。新潟2歳S同様に「新潟マイルG3で1番人気で2着」となった(2年ぶり2回目)。重賞2着はこれで4回目。ここまで続くと馬券下手の私でもさすがに学習する。前走は単勝を買って痛い目に遭ったので、今回◎はこの馬に置きながら、買った馬券は馬複と三連複。ゴール前の接戦も安心して見ていられた。しかしまだ、馬単で2着付けするところまでは、この馬に対する愛情は薄れていない。愛が冷め切る前に、早くどこかで重賞を勝ってほしいものだ。単勝を買わずに応援したい。

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2013年8月11日 (日)

サトノアラジンとコスモス賞

 新潟5Rのパドックに並んだチーム・サトノアラジンの面々。向かって左から池江泰寿調教師、里見美絵子夫人、里見治オーナー、一人置いて戸崎圭太騎手。ん? 一人置いて? 誰だ、あのみんなから挨拶される老紳士は? と思ってよく見たら池江泰郎元調教師だった。池江泰郎氏は今年の2歳世代から里見オーナーの馬選びのアドバイザーを務めている。いまは無役だが、この人が競馬場に現れたら人が集まってくるのは自然なこと。心なしか泰寿先生が所在なさげにも見えたのは、まあ気のせいですね。

 508キロでパドックに現れたサトノアラジン。脚捌きにはまだ覚束なさが残り、「とりあえずレースに使えるところまで仕上げました」という状況。そんな「まだまだな仕上げ」の愛馬を前にしても、チーム・サトノアラジンの面々の笑顔は絶えることなく、それはレース後も変わらなかった。ゆっくり抜け出して後続に3馬身半の着差をつける圧勝。あの体つきでこれだけしっかり走れるのは、センスと運動神経の証明だ。ディープインパクト産駒はこの新潟で続々デビューしながらコロコロ負け続けてきたが、ようやく真打ちが現れた。コスモス賞のサトノフェラーリをパスして、里見夫妻が新潟競馬場に臨場するのも当然ですな。

 ただし、現状の馬体的完成度ではサトノフェラーリの方が上だ。たぶん、いまのサトノアラジンでは小回り函館のオープンは勝ち切れない。サトノ軍団の一番槍・サトノフェラーリは、新馬に続きコスモス賞でも1番人気に支持された。先に抜け出したマイネルフロスト、マイネグレヴィルを追いかけて、結果はタイム差なしの2着に敗れたが、札幌2歳Sに向けた前哨戦としては上々の内容だった。

 2頭のマイネ(ル)はスローの展開に恵まれた1・3着に見えるかもしれないが、初コースと輸送という不利をはねのけての好走だったことは軽く見るべきでない。滞在で調整できる次走はもっと状態を上げるはずで、3頭の決着は次走に持ち越し、ということでいいだろう。クローバー賞がないぶん、今年はなかなか面白いコスモス賞だった。

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2013年8月 9日 (金)

クラシックチャートはじめました

 前エントリの続き。軽く引き受けた仕事とは…、という引きでした。

 クラシックチャート。競馬王9月号ではこんな感じです。

Classic_chart_2

 イラストに描かれた3人のオッサンが、クラシックをめざす若馬たちを10点満点で採点します。ちなみに私のイラストは、短髪になった最新バージョンに更新されています。ジャッジ3人というのはボクシング風ですね。今回は5頭を採り上げました。一番の高得点は30点満点で24点でした。なお、点数は0.5点刻みです。

 で、三人のうち(ヒマな)私に関しては、ページで採り上げる有名どころ5頭とは別に「勝ち上がり全馬」について評価点を出してくれないか、という依頼を受けました。ちょうどこの世代はブログ上で勝ち上がり全馬について「なにか書く」という作業を始めたところだったので、ちょうどいいや(ヒマだし)。やりましょう。

 今回のクラシックチャートはパイロット版で、新コーナーというわけではないのですが、次号以降も継続される含みはあります。今月はスタートから7月半ばまでの6週分・61頭が評価対象でしたが、秋・冬には新馬・未勝利戦のレース数は2ヶ月間で200を超えます。新馬戦が終わる時期まで全部合計すると、昨シーズンの場合は657ありました。650頭分の通信簿。学校の担任でもせいぜい40人とかです。

 ブログ上で展開していた勝ち上がりレビューは、馬券で役立つフックを見つけることがおもな目的で、「独断と偏見」を旨としていました。もちろん、競馬王誌上に出す「勝ち上がり全頭診断」も私の主観には違いありません。でもね、650回もストライク・ボールの判定をするわけです。好き嫌いを排除してシステマティックに進めないと、ストライクゾーンがぶれまくって早晩破綻することは目に見えています。よく皆さん「ジャンパイア」とか「虎パイア」とか「マリパイア」とか言いますが、野球の主審になると1試合300球とか判定するなかで、そんな恣意的な匙加減、絶対に無理だと思いました。

 ということで、全頭診断始めました。関係なさっている馬について低い点が入っている場合も当然あるので「コンチクショー」と思う方もいるでしょうが、あえて言い訳もせず頭も下げず、淡々とやっていきます。けなされることがあってもほめられることのない仕事です。

 また、ブログの勝ち上がりレビューも形式を一変させます。すでにブログで書いた分についても全頭評価の見直しを行ったので、けなした馬があんがい良い点だった、というケースもありました。そこらへんもボチボチ追っかけながらフォローしていきます。

 これは競馬王誌上にも書いたことですが、あくまでもダービールールのPOGにピントを合わせた評価なので、短距離やダートに適性があると判断した馬については、評点の上限を低く設定してあり、点数の出方が辛くなっています。

 評価の基準についてひとつ目安を示すと、たとえば今春のクラシック+NHKマイルCに出走した馬は全部で70頭。私の評価点もこれに沿って、具体的には「7~10」の4段階で72頭になるように調整しています。7点以上は全体の11%。「7」をつけた馬はすべて「エリート」と考えています。

 また、「0.5」で刻むと煩雑になるので、できるだけ整数にするつもりでしたが、完成した誌面を見たら、小数点以下を使うのを前提としたレイアウトになっているじゃないですか。整数ばかりだと見た目が軽くマヌケなので、次号以降は積極的に0.5を出していきます。その場合0.5は「引き算」ではなく「足し算」と思ってください。ちなみに今号でつけた0.5はただ一頭。マイネグレヴィルが7.5でした。

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競馬王9月号

Keibaoh201309

 競馬王9月号が発売になりました。白夜書房から出る競馬王としては、今号が最後になります。読者の人にとってはなにが変わるわけではありませんが、次号からは新会社『ガイドワークス』による編集・発売になります。新会社には編集者はそっくり移籍しますし、デザイナー、カメラマンもこれまでと変わりありません。もちろんライターも。たぶん…。

 今号では『2.5倍ルールのなにが問題なのか?』という副題で、今春からのJRAの在籍頭数制限の新ルールについて、当事者でもある矢作芳人調教師に語っていただきました。

 角居教教師が自身のブログで来年の1歳馬を預託しないことを発表して波紋を呼びましたが、具体的にはどのような影響があるのでしょうか。JRA切っての知性派調教師・矢作師が説明してくれています。取材と構成は横手の担当なので、わかりづらかったら私の責任です。矢作師と角居師がセレクトセールの会場で交わしたナイショ話も収録させてもらいました。ちなみに今号では、サンスポの柴田章利さんも自身の連載でこの問題について扱っています。

 それから、今号では新しい2歳馬企画がスタート。その名も『クラシックチャート』。ファミ通のクロスレビュー風に2歳の勝ち上がり馬を3人の評者が採点するコーナーです。ラップの上田琢巳さん、血統の栗山求さんと一緒に並んでいるのが、私ことジャッジ横手。軽い気持ちで引き受けた仕事でしたが、じつは嵐の前触れだった。…という話は、エントリをあらためて、昼にでもまた。

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